この記事では、小規模事業者持続化補助金の採択率を、過去のものから最新のものまで一覧にしてご紹介します。
採択率の推移を見ることで、今後の採択の傾向や交付を受けるためのポイントが見えてきます。
これから申請する予定の方や、申請を検討したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
【最新】第12回持続化補助金の採択率
第12回持続化補助金の採択率は、以下の通りです。
申請件数 | 13,373件 |
採択数 | 7,438件 |
採択率 | 55.6% |
直近の採択率は、6割近くにのぼり、決して低いパーセンテージではありません。
第11回以降は少し下降傾向にあります。
採択率が低くないからといって、採択されるのが簡単なわけではありません。余裕を持って十分な準備を進めましょう。
持続化補助金の過去の採択率・推移
過去の持続化補助金の採択率をご紹介します。
推移をチェックすることで、今度の動向の参考にしてください。
公募回 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 | 予算 |
第1回 | 8,044件 | 7,308件 | 90.9% | 令和元年補正 |
第2回 | 19,154件 | 12,478件 | 65.1% | 令和元年補正 |
第3回 | 13,642件 | 7,040件 | 51.6% | 令和元年補正 |
第4回 | 16,126件 | 7,128件 | 44.2% | 令和元年補正 |
第5回 | 12,738件 | 6,869件 | 53.9% | 令和元年補正 |
第6回 | 9,914件 | 6,846件 | 69.1% | 令和元年補正 |
第7回 | 9,339件 | 6,517件 | 69.8% | 令和元年補正 |
第8回 | 11,279件 | 7,098件 | 62.9% | 令和元年補正・令和3年補正 |
第9回 | 11,467件 | 7,344件 | 64.0% |
令和元年補正・令和3年補正 |
第10回 | 9,844件 | 6,248件 | 63.5% | 令和元年補正・令和3年補正 |
第11回 | 11,030件 | 6,498件 | 58.9% | 令和元年補正・令和3年補正 |
第12回 | 13,373件 | 7,438件 | 55.6% | 令和元年補正・令和3年補正 |
現在は60%程度に安定してきている
初期の頃の採択率は、40〜90%と振れ幅がありました。特に、初回の採択率は90%越えと非常に高い数字となっています。
公募回を経るごとに採択率も安定し、現在は大体60%程度に落ち着いています。
第13回は採択率が下がるのではと予想できる
次回公募である第13回公募では、採択率が下がることが予測できます。
第12回公募以降、インボイス特例での補助上限額上乗せがスタートし、高難度の申請枠が新たに設立されたため、採択率自体は下がると考えられます。実際、第12回公募の採択率は低下しました。
新枠の影響によって採択率は下がると予測できますが、それによって通常枠などの難易度が上がるわけではありません。これまで通りに申請を行いましょう。
第13・14回持続化補助金に向けて
今後の公募回のスケジュールを確認しましょう。
あらかじめスケジュールを把握し、早めの準備を進めることが重要です。
公募回 | 申請受付締切日 | 事業支援計画書交付の受付締切 |
第13回 | 2023年9月7日(木) | 2023年8月31日(月) |
第14回 | 未定 | 未定 |
現在は第13回が公募中です。第14回公募はまだ詳しいスケジュールが発表となっていません。
第14回での応募を考えている方は、公式サイトを随時確認しましょう。
詳細スケジュールや参考事例については、以下の記事を参考にしてください。
参考:小規模事業者持続化補助金とは?概要をわかりやすく解説!
持続化補助金の特殊枠の採択率
ここからは、持続化補助金の特殊枠における採択率についてご紹介します。特殊枠での応募を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
低感染リスク型ビジネス枠の採択率
低感染リスク型ビジネス枠の過去の採択率は、以下の通りです。
公募回 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
第1回 | 7,827件 | 3,512件 | 44.8% |
第2回 | 10,205件 | 5,361件 | 52.5% |
第3回 | 8,056件 | 5,022件 | 62.3% |
第4回 | 8,243件 | 5,780件 | 70.1% |
第5回 | 6,208件 | 4,138件 | 66.6% |
第6回 | 11,721件 | 8,040件 | 68.6% |
採択率は、公募回を経るごとに7割程度にまで上がってきています。
最近の傾向としては、一般枠の採択率より高くなっていると言えるでしょう。
公募回ごとに申請件数に変動があるため、応募総数の変化に伴って、今後採択率にも変動が生じる可能性もあるかもしれません。
コロナ特別対応型の採択率
コロナ特別対応型の採択率は、以下の通りです。
公募回 | 申請件数 | 採択件数 | 採択率 |
第1回 | 6,744件 | 5,503件 | 81.5% |
第2回 | 24,380件 | 19,833件 | 81.3% |
第3回 | 37,302件 | 12,664件 | 33.9% |
第4回 | 52,529件 | 15,421件 | 29.3% |
第5回 | 43,243件 | 16,498件 | 38.1% |
第3回以降、一気に採択率が下がり、約8割から約3割にまで低下しました。申請件数も回を追うごとに増えていましたが、第5回公募で少し減少しました。採択率は今後も3割程度と考えておくのが良いでしょう。
持続化補助金で採択されるためのコツ・ポイント
ここからは、持続化補助金で採択されるために注意したいポイントを5つご紹介します。
コツを把握しながら申請を進めることで、採択される可能性をアップさせることができます。申請する前に必ずチェックしましょう。
補助金の目的に沿った申請書を書く
持続化補助金に限らず、補助金の申請時にまず意識するべきことは、補助金の目的に沿った申請書を作成することです。
補助金にはそれぞれ提供されている理由があります。その目的に沿っていない申請理由・申請内容では、採択されづらくなってしまいます。
目的を理解しているつもりでも、申請書の作成に意識が向いてしまうと、いつの間にか内容が目的からずれてしまうことがあります。
申請書を作成しはじめる前に、そして作成を終えた後の最終確認として、補助金の目的と申請内容に相違がないことをチェックしてください。
熱意や情熱ではなく、具体的な言葉や数値で事業計画書を作る
補助金申請において、重要なのは熱意や情熱ではなく、実現可能であることが具体的に伝わることです。
もちろん、取り組む姿勢が情熱的であることが審査員に伝わるのは、悪いことではありません。
しかし、熱意だけでは補助金を有効に活用できるとは限りません。何よりも重要なのは、今後の事業計画が具体的でかつ実現できるものだと明確に伝えることです。
補助金申請の要ともいえる事業計画書には、数値や明確な言葉を使って、実際に補助金が交付された後の具体的な計画を盛り込みましょう。
専門用語を使わず、誰にでも伝わる文章を作る
補助金申請の際に提出する書類には、なるべく専門用語を使わずに、誰が見ても分かりやすい文章にすることを意識しましょう。
補助金の審査を行う人は、全業種に詳しい専門家ではありません。それぞれの具体的な業務知識はない中で、補助金交付を行うにふさわしい事業者であるかを判断しています。
そのため、専門用語が多かったり、業務に関する知識がないと分からない内容だったりすると、伝えたいことが伝わらない可能性があります。
簡易で分かりやすい内容に仕上げることで、どのような方に審査されたとしても同じ基準で判断してもらえます。
何回も申請を出す
持続化補助金の審査は、絶対評価ではなく相対評価によって行われます。
つまり、提出した事業計画書などの書類で良しと判断された事業者から順に採択が決まり、あらかじめ決められた枠の分だけ採択事業者が埋まるまで、採択されるということです。
例えば一度申請して審査が通らなかった場合でも、その公募回が激戦であった可能性もあります。
一度落ちてしまったからといって諦めず、採択されるまで何度も申請するのがおすすめです。
フリー欄は空白にしない
持続化補助金の提出書類の中には、フリー記述で記載する箇所があります。
自由記入欄だからといって空白のまま提出するのは絶対に避けましょう。
むしろ、伝えたいことを自由な文章で記述できるアピールの場と捉え、準備に十分な時間をかけて記述するのがおすすめです。